出来事と音楽を交えたお話です。
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M
高校になり、それぞれが異なる学校に進学していったけど、小さな街なので、駅はみんな一緒。通学時間には同級生と顔を合わせる事も少なくなかった。
あのコとは違う学校だった。あちらが少し遠いので、2本くらい早い電車。たまに早く学校に行かなくちゃいけない時なんかに見かける事があった。中学の時に仲が良かったけど、特に何ってことない、仲の良いコの一人。でも何だかだんだん意識していくようになって、意味もなく2本早い電車に乗るようになった。あちらも待っていてくれるようになったり。
座席に座り、他愛もない話をして。たかが15分程の時間。その15分を楽しみにしていた。
ある時、僕の高校の同級生が電車に乗ってきた。僕は気づいたが、そいつは気づいていないようだ。反射的に声をかけようと思ったが、あのコが「いいじゃん」と制止した。恥ずかしいような、悪いような、嬉しいような。
その頃、いよいよ家族の問題が深刻化していて、僕もあまり余裕が無い状態だった。
夏休みの終わり、一つのピークが過ぎた。この衝撃は16歳には大きかった。
夏休みが明け、再び学校が始まった。
あのコは2本早い電車に見かけなくなった。
風の噂では、あちらも家庭のいろいろな事情があり、突然引越す事になったらしい。
伝達手段が限られていた時代。
お互いにすれ違ったまま、それぞれが別のレールに乗ってしまった。
プリプリの『SINGLES 1987-1992』というベストアルバムを買った。
『M』を聴いて過ごした。
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